「人間若いときに苦労はするものだ」とか「若いときの苦労は買ってでもすれ」とか言う言葉がある。私はあまりこの言葉は好きではない。ようは忍耐力をつけ ろということであって、苦労の末、破綻することだって多いのだ。また、苦労の末、頂上的成功者になるのだったらわかるが、そこそこの成功を収める場合(企 業内で言えば、役員や部長になった程度)は始末が悪い。若いときの苦労をし過ぎた者でそれが自分の位置の維持に多大なエネルギーを費やし有能な若者をだめ にしてきている例を多く知っている。つまり、新たな知識を自ら学び続けるのではなく、「黙って人を動かす法」とか「戦国武将に学ぶ」的なHowTo本で武 装し、その方法を実践する。研究開発よりは陰謀屋とか策士になってしまい、若い連中を自分の管理下においてしまう。
ある企業でニューリーダープロ ジェクトなる組織を立ち上げた苦労人がいる。どう考えても、これらがニューリーダーなのかと疑念を感じてしまう連中を配下においている。その苦労人に反発 した者は結構策にはまって他部署や関連会社に飛ばさせている。他部署の人間はチアリーダープロジェクトと言っている。
このチアリーダープロジェク トでは何も成果が上がっていない。まあ、大政翼賛会的なもので、批判は禁止されている場合が多いのだ。批判がないとメンバーは張子のトラのように頭を縦に 振るしかない。対案は出ない。活性化はされない。そこで、今は、有名な経営者や自分の会社のトップが書いた金字塔を読んだりしている。そりゃ、中国の古典 もいいけど、秒針分歩の現代に古典趣味で戦いに向かい大本営発表をまともに聞いているだけのチームが敗れるのは目に見えている。
